岸和田の特許事情

 弁理士の大池と申します。以下に、岸和田市について、「製造業の状況」に照らして「特許出願の状況」を簡単にまとめました。

 なお、2020年までのデータを入れたかったのですが、特許出願は公開まで1年半を要するため2020年の出願は未公開であり、また岸和田市の製造業のデータは2015年が欠損しているため、2016年までとしています。

 まず岸和田市の統計資料から、製造業について「製造品出荷額」及び「粗付加価値額」の推移を「表1」に示します。岸和田市の製造業は、1990年に製造品出荷額等のピークがあり、その後、2000年までは減少傾向でしたが、そこから増加傾向に転じています。ちなみに、リーマンショックは2008年です。

 続いて、岸和田市に所在の出願人(企業または個人)により申請された特許出願の件数の推移を「表2」に示します。こちらも、ピークは1990年です。しかし、2000年以降は減少が続いています。

 ここで、日本全体の特許出願の件数は、2000年頃をピークに減少が続いていますが、実は、中小企業の特許出願の件数は、2011年から増え続けています。

 それに対し、岸和田市では、全体だけでなく、中小企業の特許出願の件数も減少しています。その要因としては、繊維関連の企業の減少が考えられ、1990年の特許出願には繊維関連の出願がそれなりに含まれていますが、2011年や2016年は極少数しか含まれていません。ただし、この減少の要因からすると、そろそろ下げ止まって増加に転じてもよい時期かもしれません。今後に期待です。

2021年8月31日

特許業務法人バリュープラス 代表弁理士 大池 聞平

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